First Creation 2007/12/02
Last Update 2007/12/26
Bloody Mary > Column > 2007/12/02 - Sunday

車検になる前にお別れ

さらば MR-S 。(T-T)

タイトル

諸事情により車を売却することになった。思えば「2006/05/26 〜 一発免許シリーズ」で免許を取得したら車が欲しくなってしまい、「2006/09/08 - BIND のセキュリティホールと車のチョイス」で衝動的に MR-S を購入してからあっという間の 1 年 3 ヶ月だった。

バイクしか乗ったことのない我が身にとって、車の存在はとてもありがたかった。何せバイクには積載できないほどの荷物をつめるし、濡れないし、暑くないし、寒くないし。

オープン 2 シーターのくせに、助手席にスノボを乗せて雪山にも行ったし、雨の日調子に乗って遊んでいたらスリップして 1 回転して草むらに突っ込んだこともあった。クーラーボックスを積んで釣りにも行ったし、助手席を埋め尽くすほどの荷物を持ってキャンプにも行った。

見た目はスポーツカーだがガソリン代は微々たるものだった。なにせ 12km/l くらい走るのである。今はガソリン 150 円/l というふざけた時代だから多少はかかってしまうが、それでも月に 1 万円もかからない。難点と言ったら車検と自動車税くらいのもので。

そう、車を売り払うことにしたのは、 2 年ごとに発生する車検費用と毎年かかる自動車税を、車の使用頻度と比較した結果、もしかして、車は必要ないんじゃないだろうか、と気づいてしまったからだった。たとえば、車検が 10 万かかるとして、車検と自動車税を年平均すると毎年 8 万くらいかかる計算になる。さらにガソリン代、駐車場代、不慮の故障などを考慮すると、最低でも 24 万[円/年] は必要になる。しかも毎月の車のローン返済を考えると・・・いや考えたくない。なるほど、車を買って以来、生活レベルが落ちるトコまで落ちたわけである。

それだけの経費が発生しているくせに、車に乗るのは 1 週間に 1 〜 2 回と来ている。月 200km がいいとこ。 2 ヶ月間給油せずに走れるくらいだ。そうなのだ。私に車は必要ない。少なくとも、車を維持するだけの経済効果が得られないわけである。

理由は他にもあるが、要約すれば金がないの一言に尽きるのだった。

そのことに思い至ったとき、私は車を売る決心をした。若干気づくのが遅いようだが、 Never mind. 気にしてはいけない。

そろそろ車検も切れる 12 月、中古屋を回った。最近の中古屋はオークションを相場にしているらしく、あるショップでは残債より低く見積もられてしまい、途方にくれた。車を売ってもローンが残るのである。そんなバカな。今までだってスタッドレスだシートだアルミだなんだと結構車につぎ込んでいるし、これ以上金はかけられない。

そんなある日、知り合いの仲介のショップに行ってみた。店主はちょっと怪しいオヤジさん。釣りサークル海彦のメンバーらしい。そこもやはりオークションで相場を調べていたのだが、車の状態が良いということと、金がないのを気の毒に思ってくれたのか、残債と相殺する形で引き取ってくれた。

「この時点だと 12 月の引き落としは止められないから、とりあえず後で引き落とされた分を振り込んでおくから。細いのは面倒だから 3 万 1 千円くらいでいいか? あ、あと必要になるかもしれないので認印貸しといて」

通常は引き落とされた分だけ振り込むのではないだろうか? なんともアバウトな店主だ。しかも手続きは向こうでやってもらえるというお手軽さ。場合によっては危険極まりない取引だが、私的にはそのファジーな性格にいたく好感を抱いてしまう。

という訳で、そのまま車を預けて帰ってきた。喪失感は無論ある。しかし、肩の荷も下りた気分だ。金銭的には苦しかったが、車の運転にもだいぶ慣れたし、無理にでも楽しい思い出として心の片隅にしまっておくことにしよう。

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