First Creation: 2005/12/21

Last Update: 2006/07/28

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クレイドルエンド

眠りから覚めたような気がする。

ふと経過した時間のことを考えると、己の不甲斐なさに目がくらむ。

と、殊勝なことを思っていられるのはあと何日だろうか。

ハッカー

ハッカーと知り合いになる機会があり、とても有意義な話を聞くことができた。

その人はアメリカ人である。向こうでは小さい時からパソコンを使うのが普通だと言う。宿題もパソコンで提出するとか(メールか記憶媒体かは聞かなかったが)。好奇心が旺盛で禁忌の少ないころからパソコンに触れているから、レベルが高いのも頷ける。

ちなみにその人、パスワード総当たり方式のブルートフォースという芸のない HACK ではなく、セキュリティホールをついてサーバを乗っ取って遊んでいたというから、その技量のほどが窺える。

ちょっとしたカルチャーショックと羨望。

古くはアングラサイトで、今でも大きな掲示板で高度な内容(の一端)を目にする機会はある。

しかし、身近に向上心を刺激してくれる人物はいなかった。何かに特化して詳しい人間はいたのだが、ハッカーはいなかった。

今回、実際に話を聞くことで、自分もそうありたいとの衝動が沸き上がってきた。誰かに迷惑をかけたいがためではない。人間の基本的行動原理、向上心すなわち、知と技への欲望である。

それを手にするものには相応の対価が生じるのかもしれない。ならば、真を受け止める勇なきものはその果実に手を出すべきではない。

よく、「知り過ぎると不幸になる」という言葉を耳にするが、私は、人間には知らなくて良かったことなどないと考える。

楽園を追い出されることになろうとも、私は青き蛇の誘惑を甘んじて受けたい。とりあえず、青き蛇を探すところから始めねばなるまい。蛇は暗闇に潜んでいる。見つけ出すまで先は長そうだ。

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