First Creation: 2005/01/19

Last Update: 2006/01/07

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スプリングバレー

不安を感じたときの冒険は慎重に。不安とは、第六感の警鐘なのだから。

by オレ

伏線

友人とスプリングバレーに行った。

私はつい先日もえぼしに行ってきたのだが、ぼた雪が大量に降り積もり、しかも圧雪されていないものだから滑りにくいことこの上なかった。しかし悪いことばかりではない。ふかふかの雪がクッションの役割をしてくれたのである。以下の写真を見てもらえば分かるように、着地に大失敗してもまったく痛くはない。その日はあまりの積雪量に、グラウンドトリックの練習をあきらめ、1〜2m級の小さなジャンプ台で遊んでいた。それこそが Unfortunate Star の伏線だったことにも気づかず、大喜びでジャンプしていたのである。

えぼしで帰りに撮った写真
えぼしで低気圧に遭遇

2005/01/19 Wednesday

1/19 のスプリングバレーは、天候は曇りのち晴れ。圧雪ではあるがアイスバーンには程遠く、コブもあまりない、私が今シーズン滑った中で、最も滑りやすいコンディションだった。

スプリングバレーだと思う(泉ヶ岳かも)
たぶんスプリングバレーの写真

友人は初滑りということで、徐々に慣らしながら滑っていた。回数を重ねるごとに感覚を取り戻したのか、いいスピードで滑って行く。さすがにスキーは速い。私はボードなので、遅れずについて行くには斜滑降を多用しなければならなかった。

リフトで「あれはカーヴィングだな、巧いなぁ」などと他人の滑りを評論しながら結構楽しく滑っていたのである。そこまでは良かったのだが、私がレールやボックスで遊んでいると、友人もやりたくなったらしく、大胆にもスキーで挑戦すると言い出した。確かに上手い人はレールの上を、スキーを横にして滑って行くことができる。しかしよほどバランス感覚に長けた人でないとレールを最後まで滑りきるのは難しい。友人は予想に違わずレールから転げ落ち、スキー板を吹っ飛ばしていた。

それを見た私もエスカレートして、普段はできないことに挑戦したくなった。例えば私はレールに大してボードを水平に(つまり縦に)侵入してクリアすることはできるのだが、垂直に(横に)して滑り切ることはできない。これに挑戦しようと思った。

レールの直前でややスピードを落とし、ジャンプ台に進入、 90°回転してレールの上を滑る。半分ほどで落ちた。転びはしなかったがスカッと来ない。何回か滑ってみたが、やはりクリアできない。そのうちワンメイクならいけるんじゃないかと、根拠もなく思い込んでしまった。

ワンメイクとは、要するにジャンプ台である。360(サブロク)に挑戦しようと思った。しかし、何事にも順序はある。まずは軽く肩慣らし。飛距離を増すオーリー(ウィリーの要領で板をしならせる)なんて高度な真似はできないから、そのまま飛ぶ。あまり高く飛びすぎるのも怖いので、ジャンプ台の直前でスピードを落とす。

スプリングバレーのジャンプ台はえぼしのと比べるとやや大きめなので、その速度でも 2m は楽に飛んだ。まあ体感的なものなので、数値は上下するだろう。2本目は 180(ワン・エイティー)にチャレンジ。今度は 1本目よりスピードを上げてジャンプ、難なくクリアできた。ここまでは OK だ。3本目、えぼしで出来なかった 360 に挑戦である。ちなみに、私の技術は 180 止まりで、360 は一度も成功していない。

今度はスピードを落として進入した。ふと、違和感が頭を過ぎる。180 を二回やって 360 にするか、それとも最初から勢いをつけて 360 回り切るか、どっちだ? 実は好きな方で飛べばいいのだが、何しろ未経験である。とりあえず男は度胸とばかりにジャンプした。左前のスタンダードから反時計回りにボードを回して 180。にするつもりが、どうしたわけか 90 しか回らない!? そのままの体勢で、下り斜面に背中から落ちていった。息が詰まって目の前が真っ暗になった。上下左右の方向感覚もない。あまりの痛み、というか違和感に、いつまでの寝転がっていたいところだ。しかし観衆の中で倒れっぱなしで、あまつさえ助け起こされるなど、私の性格が許さない。私はまだ良く見えていない視界の中、意地で斜面の上の方に転がっていたゴーグルを拾い、見物していた友人のところまで滑って行って力尽きた。4、5年ボードをやっているが、一番ひどい目にあった。

後日談ではあるが、肺いっぱいに空気を吸い込むと吐き気がするようになった。咳き込んだりするともう大変で、腹筋の辺りが傷み、苦しくて笑えもしない。アバラを痛めたかひびが入ったのだろう。恐ろしいことに、血も吐いた。内臓ではなく、喉の奥が傷ついていたみたいだ。しかし病院へは行っていない・・・これらはいつの間にか回復した。

転んだ後は滑りが挙動不審になって満足に滑れなくなった。友人も疲れたと言うので、3時間ほどで切り上げた。思いの他早く終わってしまったので、お好み焼きを食べて帰ることになった。帰り道にある、広島風お好み焼き『珠芽』という店だ。『むかご』と読むらしい。

むかご むかごの看板 入り口
そばスペシャル 半分食べたところ 完食

店は盛況だった。5分ほど待った後にカウンターに座ることができた。友人曰く、これでもかなり空いている方らしい。二人とも『そばスペシャル』というやつを注文した。写真ではなかなか分かりにくいだろうが、そのサイズがとにかくでかい。半分食べたところですでにお腹がいっぱいである。気合でなんとか完食した。味の方は、リピーターがつくだけあってなかなか美味しかった。次は『うどんスペシャル』を注文しようと思いつつ、店を後にした。

たぶん、今日という日は、このお好み焼きに出会うためにあったのだ。なんとプラス思考なのだろうか。

次回は必ず成功させてみせる・・・

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