First Creation: 2004/08/15

Last Update: 2006/01/07

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取らぬ魚の皮算用

相馬まで行った釣果は、果たして・・・

相馬での釣り

壁を乗り越える(比喩にあらず)

4:30 に携帯の目覚ましを仕掛けておいたにもかかわらず、全く気づかなかった。むしろ友人の電話で起きたのが不思議である。

ガラ空きの 4号線を南に向かって走る、走る。いつもは 2時間ほどかかる道を 70分くらいで到着。途中コンビニ、釣り具屋に寄ったりしたので時間はあまりかわらず。段取りの悪さがいっそチャーミングなほどだ。目的の場所に着いたのが 6:50。そして唖然とした。

そびえ立つフェンス

写真では分かりづらいだろうが、2.5m 〜 3m くらいある。乗り越えることは可能だ。しかしクーラーボックスやらロッドやらを持って乗り越えるのか?

無謀だ。しかも網目が小さくてつま先が入らないようになっているし、ねずみ返し&有刺鉄線という念の入りよう。恨みでもあるのか?

しばらく呆然としていると、年配というには年を取りすぎた爺さんがやってきた。多分 60歳以上だろう。

爺さんはおもむろに荷物をロープに結び、片方をフェンスの向こう側へ放り投げた。あたかも当然のようにフェンスを乗り越えて行く。おいおい、マジか? 頂上でロープを引っ張って、ロッドや釣り道具入れを向こう側に移動させ、その後、自身もフェンスの向こうに着地した。お見事・・・

話を聞くと、いつものことだと言う。年齢はやはり 60 オーバーだそうな。現役だぜ、ジジイ。

この釣り場では、なんの意味があるのかたまに釣り人狩りをするらしく、その時は抵抗せずに退去するよう忠告された。

しょうがないので私から登ることにした。よいしょって感じで向こう側に着地。

ふっ、当然(怖ぇ・・・)

フェンスは重みに耐えたのか切れかけの部分があるし、下は地面だけど遥か下の海に落ちてしまったら岩礁に叩きつけられて即死だろうが、怖いのさえ我慢してしまえば、なんとかなる。想像力には一時的に麻痺してもらった。断言してもいいが、いつか重傷者もしくは死亡者が出るだろう。

という訳で次。なかなか登って来れないでいる。しかも次の釣り人が到来し、一時中断である。その釣り人は縄梯子を用意して、フェンスの上に引っ掛けて易々と上っていった。

縄梯子だと? 縄梯子をその目で見たことがあるだろうか? 私はテレビでは見たことがあったが、実際にお目にかかったのは初めてだった。

常連がためらう事なくフェンス越えしているのを見てか、友人は覚悟を決めたらしく、えいやっとばかりに上り始めた。てこずったが、なせばなるのであった。

覚悟を決める男
みっともない姿をさらす男
乗り越えた男
着地する男

どうもテロ対策で港を封鎖するのが流行らしい。そういえば、仙台新港の石炭置き場も封鎖されてしまったと聞いた。なんてことをするんだ。

釣り開始

フェンスを乗り越えてからがまた一苦労だった。なにしろ 20分も歩かねばならないのである。距離にして 1Km 以上ある。

歩いた。てくてくてくてく。いいかげん釣らせろと思いつつ L字路を右に曲がる。てくてく。別の場所にすればよかったかなぁ。手遅れである。てくてく・・・

防波堤の上に釣り人が集まって忙しく竿を上下に振っている現場に出くわした。サビキかな? その辺りは火力発電所の暖かい排水が流れ出ているところで、魚が寄ってくるポイントらしい。しかし人が多すぎるし、何より、ここもまた防波堤が高すぎて梯子がなければ上れないのである。上で釣っている人たちは梯子を用意してあった。用意周到とはこのことだ。

それを横目に、少し歩いた所が平坦な堤防になっていたので、そこに陣を構えて、いよいよ釣りの開始である。昨日作っていた仕掛けをつけて一投。あとはしばらく同じ作業の繰り返し。友人の兄がまず一匹目を釣り上げた。小さなアイナメである。その後、W でヒトデを釣り上げていた。

小さなアイナメ
ヒトデ二連

次は私の番だった。といっても見ての通りたいした大きさではない。メバルである。

小さすぎるメバル

三番目に友人である。比較対照がなくて分かりずらいだろうが、中サイズのアイナメだ。

中堅サイズのアイナメ

とまあこんなカンジで小さい魚は連れるものの、大物はいっこうにかからない。針が大きめだから、大物もしくは、例外として口の大きいメバルかアイナメしかこないのである。大物かつれないか。Dead or Alive。男である。

閑話休題 − エビを狙う鳥

ぼーっとしていると鳥が寄ってきた。かなりの勢いで人懐こい。どうやらエビを狙っているらしく、一匹投げると喜んでついばむので何匹かくれてやった。

トリ

閑話休題2 − 風景

なかなか釣れないのでうとうとしていると、風があるせいか 8月だというのに肌寒く感じる。

雨だったのが曇りに変わっただけでも良かった、と思っていたら、晴れ間が見えてきた。

曇り空1
曇り空2
晴れかけ
青空

最後の写真は地平線が湾曲しているのが分かる。まあレンズの関係で本来の地平線とは逆に(上に湾曲)なっているのだが。

そうこうしているうちに午後 3時になり、ぱっとしないまま帰宅となった。

ちなみにこの日は大潮で、満潮が 17時。つまり、干潮のときに釣っていたので、魚の活性は著しく悪かった。言い訳にしては苦しいか? しかし活性は大事なことだ。

例のポイントでヒラマサを釣り上げているのを目撃したが、それ以外はどこもかしこもさっぱりだった。帰ろう。

帰宅

ヒラマサにお目にかかることなく、哀愁の帰路となった。

懐かしい風景
空高く上る飛行機
お帰りなさいと夕日

今回の反省点として、以下のことが挙げられる。

  • ウキを使うなら潮の流れがない時が良い。その場合は黒鯛を狙う要領で、しかしハリスは太めが良さそうだ。そして小さめのウキで十分。
  • サビキなら浮きは使わない。
  • カゴを使うならサビキにすべきだ。よく動かすべし。
  • 潮の流れが速い場合はルアーの方がいいかもしれない
  • エビは手がくさくなる。イソメも同様。

次回はルアーにしようと誓った夏の一日だった。

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