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自作 PC への道 3

HDD キャッシュ増大

マザボの機能を使い切る

PCIe x8 で RAID 0 を運用して実効速度がボトルネックになるのであれば、 RAID 5 や RAID 10 を使うという選択肢もある。ぎりぎりまで帯域を使って、安全性も増すのであればすっきりする。

だが RAID 10 といえば、かつて HDD が 2 台同時に壊れたときの状況が脳裏に甦ってくる。復旧に失敗して踏んだり蹴ったりだった。最低限のデータは別ドライブに保存してあったからまだ良かったが、何のためのミラーリングなのかとひじ打ちがさく裂して血が出た。 HDD は固い。これ真理。 RAID とかでなく、バックアップストレージにデータをコピーしておくのも真理。

もっともかつての同僚のように外付けストレージに 40 万かけられるのなら話は別だが。どう考えても狂ってやがるぜ……う、うらやましくなんてないんだからねっ☆彡

……別に HDD が必要な理由として VROC の RAID 1/5/10 を使う場合は VROC ドングルと呼ばれるパーツを 13,000 程度で購入しなければならないというやらしい現実がある。これって CPU に制限をかけてるから、ロック解除キーを買えってことだよな? なんでインテルけち臭いの? こんなところで商売っ気見せないで最初から全解放しときなさいよ。

ドングルを買うという心理的抵抗がクリアされたとしても、実行速度が PCIe x8 のボトルネックをはるかに下回る (RAID 5/10 両方とも Read は約半分になるはず) ようでは意味がないし、過去の経験から RAID 5/10 の安全性に疑問を持つ身としては、外付け 4TB 程度の HDD を 2 台で RAID 1 運用するのが正解じゃないかと思うのだ。

だが、もはや HDD を 2 台も用意する予算はない。本当にカツカツなのだ。

m.2 SSD を 4 台で RAID 0 を組むということは、故障確率が単体使用の 4 倍になるということで、重要データをバックアップしておく別ドライブが必要だ。システムイメージも丸ごと取っておく必要があるだろう。となると 4TB 以上、できれば 6TB が理想だ。

メーカーは、 RAID 10 のときに Seagate の HDD が壊れまくったのでもう買わない。 Western Digital から選ぶことにする。最近の流行は高容量、省エネ、低速 5400 rpm のようだが、速度が欲しいから 7200 rpm の HDD にする。

となると WD Gold か WD Black シリーズになる。

仕様書 PDF をダウンロードして見比べていると、どちらも同じようなスペックだった。となれば信頼性の高い Gold にするか。 6TB だと 35,000 円? うん無理。 4TB でも 27,000 円するが、この容量以下だとバックアップ用ストレージとしてはすぐ使い切ってしまうだろうから、清水の舞台から飛び降りた。

Gold と Black シリーズには 5 年保障がついてる。壊れたら交換してもらえるのだろうか。 Google も HDD は壊れるのが当然と言っているし、重要データは二重、三重に分散しておくようにしよう。

バックアップ用だから速度は気にしてもしょうがない。

あれ、そういえばマザボの m.2 スロット 2 台空いてるな。しかも 1 台にはヒートシンクがついている。何かに利用できないだろうか。

Optane Memory

以前から HDD のキャッシュに SSD を使うという技術 (ISRT) はあった。 SSD の高容量化するに伴い廃れてしまったが、今は HDD + Optane Memory が流行の先端だ。

つまり、単価の安い HDD に超高速な m.2 Optane Memory をキャッシュとして使うことによって、 HDD への読み書きを高速化させようという技術になる。この場合 Optane Memory が SSD の替わりになる。 Optane Memory は HDD についている 64MB とか 128MB のキャッシュを増やすものと考えておけば良いだろう。

キャッシュを増やすことによって何が起きるかというと、 HDD 単体では Read/Write 180 [MB/s] がせいぜいな実行速度が、 Optane Memory を組み合わせることによって Read 1,500 [MB/s] の世界を体験できる。

これは Intel 600p Series SSDPEKKW256G7X1 単体運用の Read と遜色ない。しかも容量は 256GB どころではない。 4TB だ。

Q32 のベンチマーク(参考情報)

ストレージ Seq Read Seq Write 4K Read 4K Write
SATA 6G の HDD 単体 180 180 1.8 1.8
SATA 6G の HDD + Optane Memory 1,400 300 600 300

Optane Memory は HDD のキャッシュでしかないので、容量を超えたデータを読み書きすると HDD に近い速度まで落ちてしまうことに注意。

さて、長い前ふりが終わったところで Optane での運用を考える。

Optane Memory の利用環境はかなり厳しいが、起動ドライブで運用しなければ制限はかなり緩和される。また最新 CPU を選んだことによりそれらはすべてクリアされている。もしくは設定でクリア可能だ。

ただ一つだけ、 HDD スペックで最低限確認しなければならないポイントがある。それは HDD が 512 もしくは 512e セクタであるかどうかだ。時代の最先端を突っ走ってる HDD だと 4K ネイティブとかありそうなので、 Optane がサポートできなくなる。WD Gold は 512 か 512e だったのでクリアできているはずだ。ちなみに Black シリーズの PDF には何故かセクタ表記がなかった。 4K ネイティブの可能性もなくはないので、やはり Gold 一択だろう。

通常は HDD + Optane は起動ドライブ(C) で使われるようだが、起動ドライブは m.2 RAID にするから D ドライブでの運用となる。極端な速さは必要ない。確実に、だが少し速くなりさえすればいい。

購入パーツ3 (Storage)

パーツ 金額 メモ
Optane Memory 32GB 9,500 m.2 スロット
WESTERN DIGITAL WD4002FYYZ 27,000 Gold の 4TB。転送速度 201MB/s。7200rpm。5年間保証。
合計 36,500

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