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カメラ購入について考察

カメラを使い始めたのは 2003 ~ 2004 年頃だった。一般ユーザのインターネットの足回りは ADSL が最新で、楽天でのネットショッピングもさほど一般的ではなかった時代。

唐突にカメラ志向に目覚めた理由は、今となっては思い出すことができないが、初めて買った Panasonic の LUMIX DMC-FZ10 はコジマ電機で 7 万円ほどだった記憶がある。今よりももっとお金に不自由していた頃によくそんな金を出せたものだ。

2008 年に PENTAX の K200D。ヨドバシカメラで 10 万くらいだった。その後一眼レフの魅力にはまって何本かのレンズを購入。 PENTAX K マウントのレンズ資産が増えた。

2012 年に PENTAX K-01。ネットで 6 万ほどだった。コンデジサイズの一眼レフは、持ち運びに重宝した。

そして 2014 年。

1. デジタル写真について重要なものを考えてみた

レンズ

カメラにさほど詳しくない素人考えではあるが、デジタルカメラで対象をより美しく映し出すためには、レンズの性質と撮像素子が重要なファクターを占めるのではないかと勝手に思っている。

もちろんイマジネーションが最も大切なのだろうが、そういう芸術センスはカケラも持っていないので、機材で補うしかない。

私に必要なのはどのようなレンズだろうか。

レンズであれば広角~標準~望遠の画角を持つレンズ。対象を大きく映し出すマクロレンズ。明るさを表す F 値。そしてレンズが持つ性質。

値段が高いレンズほど特徴的な描画だったり、明るいレンズだったり、高い解像度を持つようだ。むろん例外はあるが、一般的には上記に則っていると思う。

欲しいものがあれば食費を削って購入していた頃と違い、お小遣い制になってしまった身には厳しい現実だった。

カメラ

カメラ側で重要なのは間違いなく撮像素子だ。これは光を感知するセンサーで、面積が大きいほどカメラの性能が高くなる。光を感じる性能が高ければ、暗い場所でも光を感じ取れるし、より諧調の豊かな表現が可能となるからだ。

私にとって画素数はさほど重要ではなかった。高画素数は高解像に通じる。しかし、小さいセンサーで高画素を謳っても画質は良くならない。撮像素子に対して適度な解像度を持つことが重要だ。

前回、前々回に購入したカメラの撮像素子は APS-C と呼ばれるサイズだった。フルサイズ換算で約 43 % 程度の面積しかなかったが、それでも画質が悪いと思ったことはない。私には K-01 クラスでも十分過ぎる機材だ。

2. カメラ購入までの悩み

APS-C とフルサイズ

PENTAX のレンズ資産があるから、次も当然 PENTAX のカメラという流れになる。

PENTAX で最新の一眼レフは2013 年 10 月末に発売された K-3 で、ネット価格でだいたい 10.5 万といったところだ。発売当初は 13.5 万くらいだから、まあ下がった方だろう。

カメラを買うならついでにレンズも購入したい。一眼レフの魅力はレンズ交換にあると思うのだ。

プロはファインダーを覗き、自分がイメージした通りの構図で撮るらしい。私にはそのようなセンスはない。良さそうな風景に出合ったらカメラを構えて撮影する。それだけだ。最終的に出来上がった画の 100 枚に 1 枚が心に残ればそれでいい。

私ならカメラよりはレンズに拘りたい。高価なレンズは高級そうな画を作ってくれる。ダメ人間の思考だが、経験を積めば少しはマシになるだろう。それまで拙い腕をサポートしてくれると思えば、レンズに投資する価値はあるはずだ。

K-3 に使えそうなレンズ
製品名 値段 重さ
SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM 8 万円 810 g
SIGMA 35mm F1.4 DG HSM 9 万円 665 g

前者は広角~標準域までをカバーするズームレンズだ。フルサイズ換算で 27 – 50 mm。ズームレンズでありながら F1.8 通しで高解像。下手をすると単焦点以上の解像度になるらしい。重いのが気になるところ。

後者は単焦点の明るい標準レンズだ。フルサイズ換算で 50mm。単焦点だから前者のカメラよりも映りはいい。ボケも魅力だ。

これらのレンズを K-3 に装着すれば、どれほど緻密な描画が得られるのか、期待に胸が膨らんだ。

できれば SIGMA DP Merrill ( 一眼以上の性能を持ったコンデジ ) に迫る解像度になって欲しい。

DP Merrill の撮像素子は RGB の 3 層構造からなる Foveon を使っていて、 APS-C サイズでありながら 1,536 万 × 3 = 4,600 万の超絶画素数を誇る。実際は 3,000 万画素程度になるらしいのだが、それでもあの解像度は別格だと思う。

当時 APS-C の最高画質の一角だった K-5 IIs と Merrill で撮影された風景写真を比較し、 Merrill の精密な描画に「おいおいマジか」と独り突っ込みを入れてしまった程だ。

K-3 とはセンサーの種類が違うのでそこまでにはならないにしろ、あまりに良すぎるこれらのレンズの前評判を聞いて高解像に夢を持ってしまった。

だったら Merrill にすればいいのだろうが、操作性が悪くて購入意欲が湧かない。バッテリ 1 個で数十枚しか撮れないのでは、私の撮影目的に合わなさ過ぎる。

フルサイズを考察

一方で、フルサイズのカメラも調べていた。フルサイズのエントリー機 Nikon D610 は 15 万で買える。 D600 であったダスト問題は解決したと聞く。より大きなセンサーサイズに惹かれない訳がない。しかし所有レンズを無駄にすることになる。一眼レフを使っている人に共通のジレンマだ。

買う気はないにせよ、ちょっとだけシミュレーションしてみよう。いや、買わないよ?

Nikon D610 が 15 万ほど。最初の 1 本は広角レンズ一択。ズームでもいいが、できれば単焦点。

フルサイズの気になるレンズ NIKKOR
製品名 値段 重さ
AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED 19 万円 620 g
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED 19 万円 900 g

前者は単焦点の 24mm F1.4。 D610 とセットで 34 万円。買えるわけがねぇ。

値段だけで見れば、清水の舞台から頭から落ちていくカンジで何とか買えなくはないのだが、その後に虫の息になる。

しかもレンズは 24mm の広角 1 本だけで満足するとは到底思えない。最低でも標準域のレンズが欲しくなるはずだ。例えばポートレート用とかに。冬に娘が産まれちゃったからなおさら。だとしたら、周辺パーツを含めて 40 万では済まないはず。

だったらズームはどうだろう。広角から標準域までカバーするズームレンズなら、もしかしたら 1 本で事足りるかもしれない。

明るいズームレンズである AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED。値段は上記の単焦点レンズとあまり変わらず 19 万円。しかしこちらは 24mm の広角から 70mm の中望遠までカバーしている。望遠を使わない私にはオールマイティな 1 本である。 F2.8 もあればかなり明るいし、フルサイズで感度は上がっているから必要十分と考えられる。 D610 とセットで 34 万円か。うむむ……

おっと、重さも重要だった。赤道義 Higlasi-1B の最大荷重は 2.2kg であるため、ダメージを考慮して 8 割程度の加重 ( 1.8 kg ) に収めたい。 D610 がバッテリー込みで 860 g とすると、どちらのレンズもクリアしているから大丈夫だ。結構ギリギリだけど。

実機を触ってみた

そんなこんなで毎日価格をチェックしていたら、あまりに同じページばかり見ているせいか嫁さんに妙な顔をされた。高額のものは店舗で見てから決めればと言われ、それも道理だと思ってヨドバシに触りに行ってみた。

K-3 は発売時に見ているが、一応触ってみた。使い慣れた操作感。程よい重さ。やはりこれだろう。

一方フルサイズと大口径レンズの組み合わせは圧巻。デケー。そしてとんでもない重さだ。

AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED の重量は 620g 。

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED に至っては 900g もありやがる。

カタログデータで重さは知っていたが、実物は想像以上だった。 D610 と合わせると、四捨五入して 1.4 kg と 1.7 kg 。三脚とセットで山に登った時のことを考えると膝が痛くなる。まあ美しい画が取れるならそのくらいの苦労はしてもいいのだが、嵩張るのは問題だ。

フルサイズで最初の一本を考えると、やはり単焦点か。でも資金の調達がなぁ……

同クラスのズームレンズに CANON EF24-70mm F2.8L II USM がある。このズームレンズは Nikon のものよりも評判が良い。ズームを買うならこっちだが、問題はカメラだった。

  • CANON EOS 6D / 680g / 15 万
  • CANON EOS 5D Mark III / 860g / 27.5 万円

後者は値段的にあり得ないから前者になるが、実機を触ってみると Nikon D610 は直感的に操作方法が分かったが EOS 系はさっぱり分からなかった。使っていくうちに慣れるのだろうか。

夜景撮りをメインに考える

私は風景写真がメインで、人物はほとんど撮らない。人づきあいが悪いという性格が無関係ではないように思う。

そんなことはどうでも良くて、私の目指すところは星野写真なのである。雄大な風景を背景に無数の星々が夜空を飾る、そんな写真が撮りたいのだ。そのために赤道義も購入した。正直に告白すると、ほとんど使ったことがない。

その理由の一端はカメラの性能にある。私の持つカメラで最も新しいものは PENTAX K-01 だ。 K-01 では夜の撮影がし辛い。

まずレリーズケーブルがつけられない。正確に言えばリモコンは使えるが、寒い日に何度も利かなくなって使わなくなった。

というわけでバルブ撮影がほぼ不可能なのである。モードとしてのバルブ撮影はあるが、手押しすると手振れが発生するので使えるわけがない。しょうがないので手振れを抑えるためにセルフタイマーを 2 秒、マニュアルで 30 秒とかで工夫して撮影するしかないが限界はある。マニュアルでの最長シャッタースピードが 30 秒なのだ。それ以上のシャッタースピードはバルブを使うしかない。しかし前述の理由でバルブは使えない。

ピントが分からないのも問題だ。いくら拡大したって、 K-01 の液晶画面では星にジャスピンかどうかの判断ができない。最高倍率に拡大しても絶対に判断できない。だから撮影場所にノート PC を持ち込んで確認するか、大まかにピントを合わせ、ずらしながら撮影するしかない。私はほとんど後者でやっているが、撮れるかどうかは完全に運任せだ。

このような事情であるため、カメラを新調しようという気になっているのだ。

所有カメラの画素数と撮像素子

今まで使った一眼レフ、もしくは一眼風のカメラを思い返した。。

製品名 画素数 撮像素子 フルサイズ (36×24mm)
との面積比
LUMIX DMC-FZ10 400 万 1/2.5 型 CCD
(おそらく 5.6×4.2mm くらい)
2.72%
PENTAX K200D 約 1,020 万 23.5×15.7mm 42.7 %
PENTAX K-01 約 1,628 万 23.7×15.7mm 43 %

K-01 は撮影のしやすさという点で K200D に劣っている。もちろん K-5 並みにいい画質とか、コンパクトで持ち運びがし易いとか、いい点は色々あるのだが、私の使用目的にはちょっとだけ足りていないカンジなのである。なので次のカメラはそこら辺に機能を考慮して購入したいと考えている。

3. 唯一のレンズ

コマ収差

以前星野写真を撮っていたとき (天体撮影 2 回目) に、木星の光が完全な円にならず、三日月のような、鳥が羽を広げた形になってしまったことがある。霧の影響でボヤけてしまったのかと漠然と思っていたのだが、最近になってサジタルコマフレアーという現象であることを知った。

一般的な大口径レンズで、開放で撮る時、点光源であるべきはずの像が、翼を広げた鳥のような形ににじんでしまう。これがサジタルコマフレアーという収差、つまりレンズ起因の不具合らしい。

星を撮影したとき、星の光が点になっていなければ、完璧な星野写真にはならない。それを解消した AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G が 2013 年 10 月末に発売されたことを知る。知ってしまった。

  • 開放絞りからの点像再現性
  • Nikon の高級レンズの代名詞であるナノクリスタルコートで、フレアやゴーストを低減
  • ピント面からなだらかに変化する美しいボケ
  • 385g という圧倒的な軽さ

フルサイズとか APS-C とかどうでも良かった。このレンズが使いたかった。

このレンズはフルサイズ用なので Nikon D610 が値段的に適当だ。フルサイズであるからには撮像素子が大きく夜間撮影にも向く。ポートレートにも使える。さらに軽い。一石四鳥だ。そんな馬鹿な。どこかに落とし穴はないか?

私には広角レンズが必要だが、それは後で考えればいい。これを棚上げと言う。安く済ませようとすれば、広角レンズである AF-S NIKKOR 28mm f/1.8G が 6.5 万くらいで買える。

とにかく AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G だ。値段は 15 万。ん? D610 本体と変わらないじゃないか! いや待て、レンズ 1 本 19 万の世界だから 15 万は安いんじゃないか? うん、そうにチガイナイ。 D610 本体が 15.5 万に AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G が 15 万。合わせて 30.5 万円。うん、そうだよな。超えるよな。

ちなみに PENTAX K-3 だと本体が 10.5 万円に SIGMA 35mm F1.4 が 9 万円。合わせて 19.5 万円。

フルサイズを購入するならこの 10 万円の差額をどう納得させるかがキモとなる。たかが 10 万と言うなかれ。まあ普通の人は言わないと思うが。

資金が無限にあれば PENTAX の中判サイズ 645D に 30 万以上するレンズをナンボでも組み合わせて使っている。もちろんそんな現実は永久に訪れっこない夢物語なわけで、ならば現在使える資金で自分が納得できるものを選ぶしかない。これだけの額が動くからには、出たとこ勝負なんてダメゼッタイ。熟考に熟考を重ねなければ。

購入したいカメラの画素数と撮像素子
製品名 値段 重さ 画素数 撮像素子 フルサイズ (36×24mm)
との面積比
PENTAX K-3 10.5 万円 800g ※1 約 2,435 万 23.5×15.6mm 42.4 %
Nikon D610 15.5 万円 860g ※1 2,426 万 35.9×24.0mm 99.7 %

※1 バッテリー込みの重さ

レンズ資産のある PENTAX に 20 万を追加投資すべきか。私にとって最強のレンズを使うために Nikon に 30 万を出すべきか。

ゴールデンウィークの前から、来る日も来る日もカメラの値段をチェックした。暇さえあれば価格のページを開いていた。気持ちはレンズ資産のある PENTAX に傾いていて、同時購入のレンズは SIGMA 35mm F1.4 DG HSM がいいと思っていた。

ところがゴールデンウィークに K-3 の値段が跳ね上がった。 SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM のペンタックスマウントは何時までたっても発売されない。 SIGMA 35mm F1.4 DG HSM はチェックしていた店から品切れになる。気持ちがリセットされてしまった。

その後

2014 年 5 月の週末。ヨドバシカメラに向かった。店を出るときに D610 と AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G を片手にぶら提げていた。

さあ、星野写真を始めよう。

Updated: 2014/5/28 水曜日 — 22:15:23

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